The Scent Of A Camel Lights
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あの、忘れられない夜のこと・・・Ⅱ
会社から歩いていける距離にある高層マンションの一部屋に、Sさんは住んでいた。

まずは謝りにいく、そのために菓子折りを買って訪ねた。
綺麗で広く、快適そうなマンション。
うちの団地とはえらい違いだ。

エレベーターを降り、玄関のチャイムを鳴らす。

物静かで穏やかで、いい人そうに見えたSさんは、詫び料を入れた袋をなかなか受け取ろうとしなかった。
ここでもし、これくらい持ってきて当たり前なんだから受け取って当然という態度に出ていたらこっちも気分は悪くなっていただろう。

このときは、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


そんなに悪い人でなくてよかった―――

このときの印象は悪くなかった。このときは・・・


次の日から、悪夢のような日々が始まった。
保険屋が提示した過失割合を巡って、直接文句の電話をかけてくる。
7:3、冗談じゃない。
8:2、ダメだ!

じゃあいくつなら納得するんだと言うと、10:0でなければ許さんと。
保険屋も手を焼いているらしかった。

裁判も辞さない、そう言っている。

悪いことは重なるもので、この週は夜勤になっていた。
当然昼間は寝なければならないのに、電話は毎日鳴り響く。
仕事を休んで対応してくれている両親の声が、布団の中に聞こえてくる。

「親なら責任取るのは当たり前だろう!」と、暗に保険の賠償+αを求めているらしかった。
保険屋から聞いた所によれば、過去にもSさんは同様の事故で相手からいくらかの金額を払わせているという。

自宅に謝りに行ったあの日の印象とはまるで別人のような猛攻に、家族全員参ってしまった。


その一週間で、体重は3キロ落ちていた。
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